⚡ 第二種電気工事士 ゼロから合格

STEP 3 ・ 約12

施工方法① 接地工事と漏電対策

📊 この単元のリターン: 本試験50問中 約1問がここから出る(接地の数値は検査分野の問題にも顔を出すので実質それ以上)。
覚えること3つ — ①C種は10Ω・D種は100Ω(0.5秒以内に切れる漏電遮断器付きなら500Ω) ②接地線は直径1.6mm以上 ③水気のある場所では接地を省略できない

接地工事はなぜ必要?

電気機器の内部で絶縁が劣化すると、本来電気が流れないはずの金属製の外箱(ケース)に電気が漏れることがあります。これが「漏電」です。漏電した外箱に人が触れると感電してしまうため、外箱と大地を電線でつないでおき、漏れた電気を大地へ逃がします。これが接地工事(アース)です。

接地工事には A種〜D種の4種類がありますが、第二種電気工事士の試験で出るのはほぼ C種D種 の2つです。低圧(600V以下)の機器が対象で、使用電圧が300Vを超えるか・以下かで区別します。

C種・D種接地工事の数値(最重要)

種類対象接地抵抗値接地線の太さ
C種300Vを超える低圧の機器(例: 三相400V)10Ω以下直径 1.6mm以上 の軟銅線
D種300V以下の機器(例: 100V・200V)100Ω以下直径 1.6mm以上 の軟銅線

ここに重要な例外があります。地絡(漏電)を生じたときに 0.5秒以内 に電路を自動的に遮断する漏電遮断器を施設した場合は、C種・D種ともに接地抵抗値を 500Ω以下 まで緩和できます。「漏電したらすぐ切れる装置があるなら、接地の性能は少し緩くてもよい」という考え方です。

条件C種D種
原則10Ω以下100Ω以下
0.5秒以内に動作する漏電遮断器を施設500Ω以下500Ω以下
💡 覚え方: 「シー(C)は10、デー(D)は100、漏電遮断器つきなら500」。Cの方が高い電圧(300V超)を扱うので、より厳しい(小さい)抵抗値が必要、と理屈で覚えると忘れません。接地線は「異論(1.6)なしのアース線」で1.6mm以上。

D種接地工事を省略できる場合

次のような場合は、感電の危険が小さいため接地工事を省略できます。試験では「省略できないものはどれか」という形で頻出です。

省略できる主な条件理由
対地電圧 150V以下 の機器を乾燥した場所に施設する場合漏電しても感電の危険が小さい
低圧用の機器を乾燥した木製の床など絶縁性のものの上で取り扱う場合人体に電流が流れにくい
二重絶縁構造の機器(電気ドリルなど)構造上、外箱に漏電しない
水気のある場所以外に施設し、定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以内の電流動作型漏電遮断器を取り付けた場合漏電を高感度・高速で遮断できる

⚠️ 注意: 水気のある場所では、漏電遮断器を取り付けても接地工事は省略できません。水回りは感電のリスクが格段に高いためです。「水気のある場所だが漏電遮断器があるので省略した」という選択肢は誤りとして頻出します。

漏電遮断器の施設義務

漏電遮断器(ELB)は、漏れ電流を検出して回路を自動的に遮断する装置です。原則として、金属製外箱を持つ使用電圧60Vを超える低圧の機械器具で、人が容易に触れるおそれのある場所に施設するものの電路には、漏電遮断器を取り付けなければなりません。

主な省略条件(取り付けなくてよい場合)は次のとおりです。

  • 機器を乾燥した場所に施設する場合
  • 対地電圧150V以下の機器を水気のある場所以外に施設する場合
  • 二重絶縁構造の機器
  • ゴム・合成樹脂など絶縁物で被覆した機器
  • 電源側に絶縁変圧器(2次側300V以下)を施設し、負荷側を非接地とする場合

頻出ポイントまとめ

  • C種接地工事: 300V超の低圧機器、10Ω以下
  • D種接地工事: 300V以下の機器、100Ω以下
  • 0.5秒以内に動作する漏電遮断器付きなら、どちらも 500Ω以下 に緩和
  • C種・D種の接地線は直径 1.6mm以上 の軟銅線
  • 接地省略OK: 乾燥した場所(対地電圧150V以下)・絶縁性の床・二重絶縁機器
  • 水気のある場所では接地工事を省略できない(漏電遮断器があってもダメ)
  • 漏電遮断器の施設義務: 金属製外箱・60V超・人が容易に触れる場所

🎯 試験に出るパターン

実際の過去問はこういう形で出ます。タップで答えを確認:

Q. 高感度・高速(定格感度電流15mA・動作時間0.1秒以下)の漏電遮断器が付いているとき、D種接地工事を「省略できないもの」はどれ?

A. 水気のある場所に施設した機器です。水気のある場所では、どんな漏電遮断器を付けても接地工事は省略できません。乾燥した場所(対地電圧150V以下)や二重絶縁機器は省略OKです。

Q. 機械器具の金属製外箱に施すD種接地工事の記述で「不適切なもの」は?

A. 数値のすり替えを探します。正しくは「接地抵抗値100Ω以下・接地線は直径1.6mm以上・0.5秒以内に動作する漏電遮断器付きなら500Ω以下に緩和」。たとえば「300Vを超える機器にD種を施す」(正しくはC種)などが誤りの選択肢になります。

Q. 三相200Vの電動機(金属製外箱)の鉄台に施す接地工事の種類と接地抵抗値は?

A. 200Vは「300V以下」なのでD種接地工事・100Ω以下です。三相だから・動力だからとC種(10Ω)を選ばせるひっかけに注意。C種は300Vを超える低圧(400V級)のときだけです。